百年、再生の我無し

40歳からの人生やり直し。

2013-01-01から1年間の記事一覧

鬱勃たる青春の日々(書評:松本清張「半生の記」)

松本清張は数多くの作品を世に残したが、作家としてのデビューはわりと遅いほうで、41歳のときに処女作「西郷札」を発表した。それまではずっと、朝日新聞西部本社の広告デザイナーとして勤務していた。 本書「半生の記」は、その作家デビュー前までについて…

亡国の民に幸福はあり得るか(書評:古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち」)

ちょうど2年前に出て、話題になった本である。内容の概略や感想は様々な媒体ででていたので、なんとなくは知っていたが、今に至るまできちんと読んではいなかった。もともと「いま話題の」という言葉がつくとそれだけで拒否反応を示してしまう偏屈者なので…

親子は他人の始まり(書評:田房永子「母がしんどい」)

久しぶりのブログ更新である。 今日は、田房永子の「母がしんどい」を取り上げてみたい。 母がしんどい作者: 田房永子出版社/メーカー: 新人物往来社発売日: 2012/03/24メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 10人 クリック: 144回この商品を含むブログ (23…

犬死

いじめを苦にして自殺、という事件がときどきある。 もう何十年も前から問題視され続けているが、一向におさまる気配がない。 最近では、ある高校で、部活動の顧問の教師から体罰を受け続け、それを苦にして自殺した生徒もいた。これなどは「いじめを苦にし…